くじゅう連山の4つの頂を縦走する。
午前6時、牧ノ戸峠を出発。
最初の頂である星生山に着いたのは7時30分。
いつもなら仕事に行く準備をしている時間。
休みの日はなんて元気なんだろう・・・。
辺り一面雲海が出てる。
一眼レフで撮影している人がちらほら。
コチラと云えば、ザックの中身を出来るだけ少なくしたかったので、携帯電話のシャッターを切っている。
それにしても最近一眼レフを持ってる人が多い。
2M程度の携帯電話のカメラを使っている人なんていない。(笑)
たぶん雲海はきれいに写ってないだろう・・・。
どうも独りだとせっかちに行動してしまう。
休憩もあまりせず先を急いでしまいがちだ。
左の股関節がちょっとだけ痛い。
中岳を下山している時の事。
思ったより急な斜面に手こずっていた。
道にかけられたハシゴを下った瞬間バランスを崩す。
右肩から転げ落ち1回転、勢いが付いてもう1回転、宙を舞った。
地面を捉えていたはずの視点が次の瞬間は真っ青な空を見上げてる。
体が宙を舞い、自分が回転している事を何故だか冷静に感じていた。
体の動きが止り上半身を起こした瞬間、上から大きな石の塊が落ちてきた。
その場から動く事も出来ず、身体にその塊がぶつかった。
腰に重い衝撃を感じる。
不思議な事に痛みは無かったが、近くに止まった大きな石を見ていたら急に怖くなってきた。
すぐに体の損傷を確認。
幸いな事に怪我も痛みもなかった。
トレッキング・ポールが折れ曲がっている。
右肩を中心に土が付いていて、ザックも汚れていた。
ふとザックの中に入れていた紅茶のパンの事が心配になった。
どのぐらいの時間が経っているのだろう。
立ち上がって上を見上げると、直前にすれ違った人が心配そうにコチラを見ていた。
手を振って無事を知らせる。
気を落ち着かせてから、再び歩き出した。
どうして滑ったんだろう。
左の股関節辺りが痛い、右肩も少し・・・。
浮石に乗ったのか、ただ単に足を滑らせたのか・・・。
嫌な予感は少しだけあった。
何にしても私は足を踏み外したのだ。
そして運が良い事に怪我はしなかった。
怪我してもおかしくない様な状況だった。
戒めだったのだろう。
左の股関節が痛い。
少しでも早く山を下りたい。
でも現在出発点まで一番遠い地点。
気を引き締めて一歩づつ歩く。
久住山を下りるとこまで来たら、メインのルートに出て急に人が増える。
まるで銀座の賑わい。
それにしても登山女子が多い。
ここ最近、ホント多い。
ブームで終わらない事を願う。(笑)
ショートカットの山スカ女子が登ってきた。
とびっきりの笑顔で挨拶してくれた。
シャーッ!
所詮男が元気になるきっかけなんかこんな事なのね。(笑)