今から30年以上前の事、初めての一人旅。
バイクで九州から四国に渡った。
地図を買って、ランタンやストーブに調理器具を買って、テントやシュラフと、一式この時に揃えた。
テントはダンロップ製のA型テント。
シュラフはイスカ製。
ランタンとストーブはEPIgas製。
地元の山道具屋で全て揃えた。
当時は今と違って、何処にでも売っている商品ではなかったし、高価な商品ばかりだった。
お店の人に相談しながら、買い揃えたのを昨日の事の様に覚えている。
その時購入した商品は、経年変化で使えなくなったテントを除いて、今でも現役である。
人生初のソロツーリング、四万十川の上流から、沈下橋を眺めながら、河口にあたる当時の中村市まで、バイクで走った。
決して色褪せることのない、思い出がそこにはある。
沈下橋から覗いた川の水が澄んでいて、とても綺麗だった事。
一日中走って疲れ果てて、河川敷にテントを設営した事。
夜明けに、砂利道を走る車の音に驚いて飛び起きた事。(朝になって気が付いたが、疲れていたのと暗くてよく分からず、道路にテントを設営していてのだ)
朝一番、川の水で顔を洗ったら、臭みがなくて驚いた事。
少しだけ大人になった気がした。
映画の冒頭、沈下橋が描かれている。
山の感じも四国っぽい。
建物の感じも。
そう思いながら観ていたら、思った通りだった。
終盤には伊野駅が描かれている。
また四国に行きたくなった。
高知の町はどう変わっているんだろう。