年越しに向けて帰省する。
今年は去年から快晴が続いて、気持ちがいい。
陽が射す窓際に座っていると、隣にいる猫の気持ちがよくわかる。
住み慣れた町を離れて一年も経っていないが、目に映る景色が少しづつ変わっている。
近所の神社の鳥居もつい先日、新しく建て直されたそうだ。
真新しい鳥居の柱を触ると、ツルツルして気持ちが良かった。
住み慣れた町に戻ってゆっくり出来るはずなのだか、なんだかしっくりこない。
年を越してそうそうに今住んでいる町に戻ってきてしまった。
部屋に入って窓を開けると、目に入る近くの鉄工所の大きな煙突の煙と、独特な匂い。
海の方から運ばれてくる風。
窓から部屋に入り込む光。
(あぁ、戻ってきたんだ・・・)
何だか安心した。
そう、私の生活はもうこっちの町にあるのだ。
実家に帰ってなんだか落ち着かなかったあの気持ちは、こういう事だったんだ。
こんにちは、2019年。