午前7時。
車の中で目を覚ます。
夏用のシュラフで寝ていたが、寒くて目覚めたようだ。
昨夜は満天の星空だった。
星がきれいな夜の翌朝は、決まって冷え込む。
ドアを開けて外に出ると、山は完全に秋になっていた。
まだ7時過ぎだというのに、駐車場は満車に近い。
周りの車を見渡すと人々は手短に身支度を済ませ、次々に山へと進んで行った。
簡単な朝食を済ませ、ザックの中に荷物を詰め込んだ。
今日は新しいザックを持ってきた。
「山と道」の小型のバックパック。
ガレージメーカーなので、大量生産をやっていない。
今回購入したザックも、予約したものが先日届いたばかりだ。
このメーカーは軽量クラスの山道具をリリースしているが、シンプルで使いやすくとても気に入っている。
それに同じ商品を使っている人とすれ違う事がないのがいい。
ザックを背負い、ショルダーベルトを調整しザックの中の荷物を体に近づける。
腰骨にウエストベルトを合わせ、胸のスターナムストラップを装着し、私も歩き始めた。
今朝は空気がとても澄んでいる。
遠くまで見渡す事が出来た。
それに新しいルートを見つけた。
通い慣れた山でも新しい発見があると、とてもうれしい。